【質問】山車や神輿をぶつけても神様は怒らないのか?

今日はお問い合せフォームから質問が来ています。
質問者の承諾をいただき、個人情報を外した上でこちらにシェアいたします。

はじめまして。
埼玉県本庄市に住む、5歳の息子を持つ母親です。
息子はお神輿が大好きで、特に山車が好きです。お祭りに行っても屋台とかは興味がなく、山車の作りだったり神様がどこにいるかを気にしています。
とある日のこと、youtubeでいつものように山車の動画を見ていたら、発狂して大泣き。
理由を聞いたら、神様がいる山車なのにあんなにスピード出して走ってカーブしきれず傾いたり、家の屋根が壊れたり山車が壊れると怒り狂っていました。
気持ちもわかるよと言いつつ、壊れても毎年やるってことは何か意味があるんじゃないかな?と言ったら落ち着いたのですが、何の意味があるのか私はわかりません。
どのように子どもに伝えたら良いでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが教えてください。

メッセージありがとうございます。

これは、「祭りごとに考え方が違う」のひとことに集約されます。

質問文中にある
「神様がいる山車なのにあんなにスピード出して走ってカーブしきれず傾いたり、家の屋根が壊れたり山車が壊れる」
の部分が気になりました。おそらく山車というか、岸和田など泉州地区の「だんじり」のことを指しておられるのではと思われます。

泉州地区の「だんじり」は、いわゆる荒神輿とはちがい、山車や家屋を壊そうという意図でやっているわけではありません。
かれらは日頃から走り込みやテコ制御などの練習でぎりぎりの妙技を鍛えて、みごとな「やりまわし」を見せることに命をかけているのであって、転倒や衝突はあくまで「あってはならない失敗」でしかありません。故意に事故を起こしているわけではないので、損保会社はいわゆる「だんじり保険」の引受を認めています。
※記事中の写真はイメージであり、本文の内容と実際の町会とは関係ありません。

祭りごとに考え方が違うので、ある祭りでは神輿に人が乗るのはとんでもない一方(三社祭だと逮捕されることもあります)、別の祭りでは神輿を壊す・濡らす・泥んこにするなど何でもアリだったりします。

「荒神輿」などもそうですが、手荒く扱うこの手のお祭り、地方ごとや、それこそ祭り毎に「なぜそうするか」の意味合いは異なります。
古事記や日本書紀などの神話にも記述があるように、日本では神様がたくさんいて、それぞれが違う性格を持っていますので、祭りの性格もおのずから地域ごと・祭りごとに異なるものになると考えられます。

たとえば埼玉県上尾市で行われる「どろいんきょ」という祭りでは、神聖な神輿を泥のなかへ突っ込んで転がします。石川県能登町の「あばれ祭り」では、神輿を海や川や炎のなかに投げ入れたりします。
「激しく扱われるほど神様がお喜びになる」という考え方から、神輿を激しくぶつけたりしているとされています。

山車の場合、神輿とは違い「直接神様がお乗りになるもの」ではないとされる考え方もあります。そういった祭りでは、山車とは別に神輿が出ることも多いです。

やはりお子さんには「ここの祭りでは山車(神輿)がめちゃくちゃにされるほど神様がお喜びになるから、これでいいんだよ。別の祭りでは違うけどね」と説明するしかないと思います。

確かに埼玉県だと、本庄祭り、熊谷のうちわ祭り、川越まつり、秩父の夜祭りなど、山車が出る上品なお祭りが多いですね。
どろいんきょ、同じ埼玉県内なので、機会があればぜひ実物を見に行ってみてください。

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